心臓血管外科 最新情報

苑田第一病院・心臓血管外科では、
来る7月6日土曜日に「下肢静脈瘤市民セミナー」を開催します。


開催日:平成25年7月6日(土)15時~16時
会場:苑田第一病院 4階ラウンジ
参加無料 定員50名様

お申込みはこちらのPDFファイルをご覧ください





苑田第一病院・心臓血管外科が日本心臓血管外科専門医認定機構(正式名称:三学会構成心臓血管外科専門医認定機構)の定める修練施設(関連施設)として認定されました。





下肢静脈瘤レーザー治療施術を開始

当病院において下肢静脈瘤のレーザー治療を開始いたしました。
・足がむくんでブーツが履けない。
・足が重くてだるい症状がつづいている。
・足の血管が浮き上がっている。

それらの原因はもしかしたら下肢静脈瘤かも知れません。
平成23年1月より「下肢静脈瘤レーザー治療」は保険診療適用となり治療が受けやすくなりました。
詳しくは、下肢静脈瘤レーザー治療ページをご覧ください。→こちら


心臓血管外科のご紹介



心臓血管外科の紹介

「心臓血管外科」、あまり親しみのない何か仰々しいような怖いような印象を持 たれる方が多いかもしれません。事実、一生のうちでこの専門科にかかる方はそう多くはいらっしゃらないかもしれません。この文章を読まれている皆様の中 で、「心臓を手術した。」というお知り合いがいないという方も多いと思います。ただ、全国的に見るとその数は確実に増加しているのです。心臓血管外科は 「外科」ですから「手術をする科」です。心臓や血管の中を血液が「循環」しているので、それを扱う内科(診断及び薬物治療やカテーテル治療を行う)を循環 器科と呼ぶことが多く少々わかりにくいかもしれませんが、循環器科と心臓血管外科はほぼ同じ疾患を扱い対をなす診療科です。心臓血管外科の主な対象疾患に は、狭心症や心筋梗塞、心臓弁膜症、先天性心疾患、大動脈瘤、末梢血管疾患(閉塞性動脈硬化症・下肢静脈瘤・内シャント手術・その他)などがあります。




苑田第一病院・心臓血管外科 を開設して3年が経ちました。

2009年6月に末梢血管手術から始めて2012年5月が終わり、ちょうど丸3年になります。その間に、苑田第一病院・心臓血管外科では、103例の開心術を含む275例の手術を行ってまいりました。開設当初から今に至るまで、無理のない・常識にかなった治療方針をモットーとして診療に当たっています。手術前には、十分な情報提供を行いしっかり納得していただいた上で、治療方針の決定を行います。術後も対話の上に成り立つ治療を進めております。手術をするだけでなく、その後のリハビリテーションはもとより退院後の生活に関する問題に至るまで、患者様一人ひとりにあった医療を提供しております。「東京ルール」などの都内救急体制の整備が進む中、当院も地域救急医療センターとしてその一翼を担っており、我々心臓血管外科としても、循環器内科をはじめ他科と密に協力し、「竹の塚にある循環器センター」として足立区・草加市を中心とした救急医療に貢献できるよう努めております。患者様の生活の質(Quality of Life)を考慮した手術を心がけています。特に、東邦大学医療センター大橋病院(尾崎重之教授)と連携し、新しく開発された大動脈弁形成術も積極的に取り入れており、2012年5月までに25例の自己心膜による大動脈弁再建術を行いました。また、本年夏より、下肢静脈瘤に対するレーザー治療を取り入れてまいります。下肢静脈瘤でお困りの方、これは静脈瘤だろうかと心配されている方、従来よりも短期間で治療できますし保険適応にもなっています。どうぞお気軽に外来にお越しになりご相談ください。冠動脈疾患・弁膜症・大動脈疾患・末梢血管病変という成人心臓血管外科領域対象疾患および成人先天性心疾患に対し、幅広く安定した治療成績を収めるべく、外科医師を中心にチーム一丸となって日々研鑽・努力しております。
地域の方々には、心臓や血管に関する「循環器疾患」でお悩みの際、お気軽に「苑田第一病院 循環器科 又は心臓血管外科」にお問い合わせください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

平成24年7月吉日
        苑田第一病院・心臓血管外科部長












循環器疾患の話


「自己心膜を用いた大動脈弁再建術(尾﨑手術)について」


大動脈弁狭窄症や大動脈弁閉鎖不全症(逆流症)といった大動脈弁疾患に対しては、人工弁を用いた大動脈弁置換術が基本的な外科的治療法であり、その治療効果・成績も世界的に認められています。 人工弁には、大きく分けて2種類、生体弁と機械弁があります。


生体弁

機械弁


大動脈弁置換術の多くの場合でこのどちらかの種類に属する人工弁が使用されており、世界中の長年の経験から良好な成績が証明されています。しかし、そのどちらにもちょっと煩わしい要素が存在します。機械弁は合併症が起きなければ半永久的に長持ちしますが、血栓(血の塊)が付着してしまうのを防ぐワーファリンという薬も半永久的に服用し続けなければいけません。ワーファリンという薬は、定期的な採血による適量の調節が必要で、またこれを服用していると納豆・クロレラ・青汁は摂取できません。血が固まりにくくする薬なので、出血性の病気や外傷が起きると厄介なことになります。一方、生体弁は血栓がつきにくく、術後3ヶ月を過ぎると基本的にワーファリンは必要ありません。ただし、生体膜およびその周囲にあるステントと呼ばれる枠の性質上、10年~15年程度で交換しなければならなくなるのが通例です。 これに対し、「自己心膜を用いた大動脈弁再建術(尾﨑手術)」は、人工弁のような大きな異物を体内に残すことなく患者さんご自身の心膜(心臓を取り囲んでいる膜)をグルタルアルデヒドという薬液で補強し、それを使って患者さんご自身の体内にもともと存在した大動脈弁のように3つの弁尖をつくり直接縫いつけて再建します。


自己心膜の準備(グルタルアルデヒド溶液による強化)
 
自己心膜による弁尖3枚それぞれを、もともとの大動脈弁の位置に直接縫いつけて再建を完成させます。


この方法には、従来の人工弁による大動脈弁置換術と比べ、多くの利点があると我々は考えています。 まず大きな異物が入らないことから、感染に強いことが期待できます。そして経済的に大きなメリットがあります。保険が効けば患者さんお一人おひとりが支払う金額はあまり違わないかもしれませんが、これを多くの患者さんを対象とした日本全体の医療経済で考えるとずいぶん変わってきます。また、生体弁との比較を考えた場合、ステント(枠)がないことは弁尖にかかるストレスを軽減することができ耐久性の改善にもつながる可能性があります。1弁尖ずつ直接弁輪に縫着することにより、周囲の組織・構造との連動を損なわなくてすみ、より生理的です。 この「尾﨑手術」を当院では、2012年5月までに25人の患者様に施行させていただき、人工弁にそん色のない結果を得ています。実際、術後の心エコーによる評価では人工弁置換よりも良好な成績が示されています。 また、この手術は、尾﨑教授や私をはじめ多くの医師によって始められており、日本のみならず、ヨーロッパなどの諸外国でも採用されており、学会発表や論文などによってもその認知度が高まっています。 本術式に興味のある方は、どうか遠慮なく、外来(河瀬:水曜)または電話で河瀬まで問い合わせてください。





体外循環(人工心肺)
  
主に弁膜症・先天性心疾患や胸部大動脈瘤手術時の心停止中に、全身循環を維持するために用います。











術中遠景 


スタッフ紹介



心臓血管外科部長 河瀬 勇
心臓血管外科部長 河瀬 勇
平成元年 防衛医科大学校 卒業
亀田総合病院にて研修医、心臓血管外科レジデント
米国クリーブランドクリニック・ミシガン小児病院で臨床研修
亀田総合病院・心臓血管外科医長
防衛医科大学校・第二外科助手
三重ハートセンター・心臓血管外科部長
などを経て、現職。
所属学会・資格など
・日本外科学会 認定医・外科専門医
・日本胸部外科学会 認定医・正会員
・3学会合同 日本心臓血管外科専門医
・日本心臓血管外科学会 国際会員
・日本血管外科学会 会員
・日本循環器学会 会員
・日本小児循環器学会 会員
・日本冠動脈外科学会 会員
・日本臨床外科学会 会員
・日本集中治療医学会 会員
・腎と心血管障害研究会 幹事
・アジア心臓血管外科学会 会員
・ヨーロッパ心臓胸部外科学会 会員
・米国ECFMG
・東邦大学医学部客員教授
・下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術 実施医・指導医
・医学博士






第一病院心臓血管外科外来


第一病院心臓血管外科外来診察表
午前 河瀬 河瀬

手術件数・成績について

手術件数・成績について
平成24年手術件数(1月1日~12月31日)
総手術件数=101件

開心術=36件 弁膜症手術12件 自己心膜を用いた大動脈弁形成術 5件
大動脈弁形成術+僧帽弁形成術+メイズ手術=1件
大動脈弁形成術+上行・弓部大動脈置換術=1件
大動脈弁形成術+僧帽弁形成術+三尖弁形成術=1件
大動脈弁置換術+上行大動脈置換術+三尖弁形成術=1件
僧帽弁形成術=1件
僧帽弁形成術+メイズ手術=1件
 弁膜症+CABG4件 大動脈弁形成術+上行大動脈置換術+CABG=1件
大動脈弁形成術+メイズ手術+CABG=1件
大動脈弁形成術+CABG=1件
僧帽弁置換術+CABG=1件
 冠動脈バイパス術
(CABG)15件
心拍動下CABG=2件
体外循環下・心拍動下CABG=13件
 胸部大動脈瘤手術3件   解離性大動脈瘤=2件
上行・弓部大動脈瘤=1件 
心外膜炎手術1件
急性肺塞栓症1件



非開心術=65件 腹部大動脈瘤手術=4件
下肢動脈血行再建術
14件
膝上再建=6件
膝下再建=8件
下肢静脈瘤手術=24件 血管内レーザー焼灼術=22件
ストリッピング(抜去)術=2件
緊急末梢動脈血栓除去術=5件
その他(シャント・末梢動脈瘤など)=18件






Copyright© 2012 SONODA Medical Corpration. All Rights Reserved.

〒121-0064 東京都足立区竹ノ塚4-1-12
電話:03-3850-5721(代表)